吉田

2022 04 Aug

【元生地屋が解説】#7

デニム研究所倉敷店 吉田です。

お待たせしました、今回から生地の織りについて解説していきます。
”日本のデニムといえばセルビッチ”と云われる位、日本産デニム生地の特徴といえるセルヴィッチ。
生地の両端の部分の事で、デニムの場合は経糸の色変えて(白地にラインが基本)
判りやすいので、気づかれている方も多いと思います。

セルビッチはLevie’sのいわゆる”赤耳”があまりにも有名でデニム固有の物と思われがちですが、
実はほぼすべての生地に共通で存在しています。

ではセルビッチが有ると無しの違いは?
ズバリ織機の違いです。

織物は経糸と緯糸の組み合わせで構成されています。
上下する経糸の間を緯糸が通ることで組織が作られ織物は織られます。
緯糸を通す際に糸をまいたボビンを搭載したシャトルと呼ばれる器具を使って糸を左右交互に通していく構造の織機が<シャトル織機

 
シャトル: 中央に糸をまいたボビンを搭載し、ハンマーテで叩き飛ばして経糸の間を左右に移動。

シャトル織機で織られた生地にはセルビッチが付いています。
手織りの織機も基本は同じ構造です。

これに対して<シャトル・レス(革新)織機>というものも有ります。

 シャトル(旧力織機

 革新織機

比較的重量のあるシャトルの代わりに軽くて小さい部品や空気、水等を使って緯糸を運ぶ構造の織機です。
糸のみを動かす仕組みなのでシャトル織機と違い緯糸は繋がってはおらず両端の部分は切り落とされた緯糸がふさふさしています。
そう、セルビッチが在りません!!

と云う事で、セルビッチ・デニムはシャトル織機でしか織ることが出来ないんです。

移動方法の軽量化でシャトル織機よりも早く、より遠くに緯糸を飛ばせるシャトル・レス織機は
それ以前と比べて生産効率を飛躍的に伸ばしました。

シャトル織機で織るデニムは生地巾約80㎝、シャトル・レス(革新)織機は生地巾150cm

生産のスピードは従来の2.5~3倍、生地巾約2倍、シャトル織機はシャトル・レス織機に取って代わられます。

当然、セルビッチデニムも姿を消すことになりました。

しかしご存じのように今でもセルビッチデニムは存在しています。

なんで?

次回は今でも存在し続けるセルビッチデニムの魅力を生産工程の解説とともに書いていこうと思います。

お楽しみにしていてください。

 

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