岸本

2022 15 Jan

なんでコートジボワール?

ジャパンブルージーンズ 岸本です。

 

ジャパンブルージーンズ(JBJ)では、コートジボワール綿を100%使ったジーンズを作っています。

*コートジボワール綿とは、、

2012年のブランド立上げの時は、今まで使ったことのある綿から、これだ!

という綿を選んでジーンズ作りをしていました。

当時の想いではこちら

 

それらの綿にもそれぞれ面白い特徴があり、その特徴を活かす染め方、織り方で生地にしています。

そこからさらに、JBJだから作れる、JBJじゃなければ作れないジーンズを、

と考えるようになりました。

その時に以前、スウェーデンのジーンズマニアの方からいただいた、1800年代後半と思われるジーンズの切れ端が机の奥に入っているのを思いだしました。

 

ゴミ、、、ではありません。

迫力のある経年変化です。

土の中から出てきたジーンズらしく、今でもハタクと土が落ちるので触りたくはないです。

 

作業着として、作業をするためだけに産まれ、とことん作業に使い倒されたデニム生地。

そんな武骨さ、純真さも感じます。

この雰囲気を、色落ちを多くの人に味わってもらいたい!

から新たな生地作りが始まりました。

 

当時は糸を真っすぐ、キレイに紡ごうとしても、

紡績の技術が未熟で1本の糸の中に太い部分、細い部分のムラができてしまっています。

現在は糸を真っすぐ紡ぐことも、ムラを付けて紡ぐことも自在にできるようになっています。

当時のムラ糸は今の技術でもある程度までは再現できます。

JBJのジーンズもムラ糸を使っていますが、何とかして当時の、

「まっすぐ作ろうとしたのにできてしまった自然なムラ」

にもっと近づけたいです。

そこでまずは手あたり次第の綿のサンプルを集めました。

アメリカ、オーストラリア、インド、ジンバブエ、中国、ブラジル、、、20種類ほど集まりました。

ここから数種類に絞ってムラ糸を作る試験をしました。

とても良い形状のムラ糸ができるのですが、何かもう一押し欲しいな~、というところで決め手がありません。

 

そんな試行錯誤をしているとき、コートジボワール共和国の支援をしている方にお会いする機会がありました。

2011年まで内戦が行われ、都市部と農業地帯である北部の貧困差や教育差が相当激しいとのことでした。

北部の農業地帯では、綿花も作られていましたが内戦で一度衰退し、復活に向けて取り組んでいました。

コートジボワール綿は当時日本に輸入されておらず、アフリカやヨーロッパで使われてました。

どんな綿かサンプルを取り寄せ、箱を開けた瞬間、西アフリカの空気が漏れ出してきます。

*行ったことはないので想像です。

光沢があるとか、白くてキレイとかではなく、大自然!という感じがします。

日本に入ってきている綿は、白さや光沢、繊維長を長くするなどの品種改良がされた、

品質の良い綿が入ってきます。

それに対し、コートジボワール綿は品種改良のほとんど行われていない状態が今まで続いているとのこと。

ということは古着に使われている綿に近い品質が保たれているのでは、

と思い、早速糸のサンプルを作りました。

すると何ともいえないムラの不均一さ、程度なネップ感が現れてくれました。

ムラの形状はパーフェクト。

綿質も硬すぎず、柔らかすぎず、まさに求めていた風合いです。

偶然の出会いでコートジボワール綿を知ることができとてもラッキーでした。

あれから少しづつラインナップも増やしながら継続してジーンズを作っています。

 

ちなみに私調べですが、コートジボワール綿100%でジーンズを作っているのはJBJだけです。

ぜひ、コートジボワール綿の風合いを体感してください!

体感はこちらから!

 

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