大杉 清

2024 17 Feb

僕の考える”ヴィンテージのような風合い”を出す穿き方



皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日のブログは高円寺店より大杉が担当でございます。


そろそろお出かけが楽しくなってくる頃ではないでしょうか。

なので、ここ最近ジーンズを新調しに来てくださる方が増えたように思います。




ジーパンというのは皆様色々お好みがあると思います。

ゴワゴワとした生地、穿いていて柔らかいやつ。

色が濃いやつ、薄いやつ…

細め、太め…

股上も深めから普通め、浅め、など種類があります。

「固め、濃いめ、細め、普通」なんて言われた日にはラーメン屋の店主になったような気分なのですが、このような伝え方で大体どんなジーパンが好きかがイメージ出来るのがジーパンの面白い所。



ただ、ここまでは”穿く前”の「仕様」の話。

そのままラーメンを例にお話を進めると、出されたラーメンにニンニクやゴマ、お酢など加えることなどあるかと思います。

これは”食べ方”のお好みの話。

トッピングなどはしない方も全然いらっしゃるはず。


ジーンズも同じように”穿き方の好み”があります。

個人的にですが、穿き方というのは最後「色落ち」に繋がっていくと考えています。

ですので、今回のブログではちょっと色落ちをこだわりたい方への「穿き方」の選択肢の一つをご紹介できればと思います。

今回もよろしければお付き合いください。






まず







こちらは僕が穿いた0901のサンプルです。

このジーンズは穿いて3~4年です。

対して、
 






高円寺店に置いてある色落ちサンプルです。

サンプルは0901

初めてお店に来ていただいた方にどのサンプルを見てもらっても大体「ここまで色落とすのにどれくらいかかるんですか?」と質問をいただきます。

そして、「これが欲しい」と言われるまでがセットです。笑


質問の答えとしては「3~4年」とお答えするのですが、僕が穿いているジーンズと仕上がりが違って見えませんか?


寄ってみます。





← 店頭サンプル 大杉私物 →


色落ちのシワのメリハリに違いはあるものの、ムラの出方、生地のこすれ方にさほど違いがないように思えます。

ただ、「色」の仕上がりが大きく違います。

店頭サンプルの方がちょっと緑っぽいですよね。



これは何故かと言えば、「時間がかかっているから」だと僕は考えています。

この風合いを出すためには?というのが今回ブログでお伝えしたいことになるわけですが…


例えば冒頭で見ていただいた






僕が穿いたジーンズ。

見る人によっては「もう既に良い感じじゃん」と思ってくれる方も多いはず。

適度に穿いてくだされば「色落ちとしての”基礎”」は大体3~4年で出来上がります。


ヴィンテージのような風合いにするには、ここから「熟成」させる必要があります。

ざっくり伝えると

「黒っぽい色が青色に落ちていき、緯糸の白色が黄色っぽくなることで、青色に黄色が足されて緑っぽい色に仕上がる」イメージです。
(これはヴィンテージレーベルだから、ではなくジーンズ全般的に言えることかもしれません)



なので、緯糸が黄色っぽくなれば自然とヴィンテージのような風合いに近づいていくはず。


ということで、ジーンズを裏返してみましょう。






← 店頭サンプル 大杉私物 →

お店のサンプルは緯糸の白い部分がちょっと黄色っぽくなっているのは分かりますか?

これは「日焼け」によるものではないかと考えています。







僕は大体入社してから6~7年ほど経つのですが、このサンプルたちは入社当時からありました。

そして入社当時からこの風合いでした。

どのジーンズも生地は違えど、特濃の色は若干緑っぽい風合いが見て取れます。


着用の時間としては3~4年、色落ちが仕上がってからはそれ以上年数が経っているわけですね~



他にも、







右ポケットの下あたりや、





ポケットの入り口あたりにご注目ください。


部分的に色が黄色っぽくなっているケースもあるかと思うのですがこれは「皮脂や汗によるもの」かもしれません。

「皮脂汚れや汗」というのは本来良い汚れではないと思うのですが、そういった汚れがジーンズのかっこよさにつながるのはヴィンテージならでは、ですね!

漂白剤や蛍光剤などの入った洗剤を使うとそういった汚れは落ちてしまうかもしれないので、お気を付けください。



もし、ヴィンテージのような風合いにしたい場合は「急がない」ことが重要かもしれません。

言ってしまえば、色落ちは”経年劣化”でして、シワやヒゲは生地のこすれによるものです。

早い色落ちと言うのは、きっとそれだけ生地へのダメージになっているはずです。


バキバキなシワを入れることが出来るかもしれませんが、色の変化に関してはそうもいきません。

(下着を着けずに着用し、サウナでも入れば良い感じに皮脂汚れなど吸ってくれるかもしれませんが…笑 オススメはしません。)


ですので、ヴィンテージのような風合いにしたい場合は「長い時間をかける」ことが大事かもしれませんね。

※この説が正しいか、僕もまだ実践途中です。笑



急がず、焦らず、時に激しく、そして適度なお洗濯…

良い意味で、ちょっと適当に扱うくらいの気持ちで穿いてもらえたら気付いた頃には良い風合いになっているはず…!

気長にお付き合いいただければ幸いです!


そんなジーンズ選びのお手伝いをさせていただきますので、お気軽にご来店ください。



それでは、また。


高円寺店 大杉

Mail:kouenji@japanblue.co.jp