大杉 清

2024 12 Sep

皆さんが気になって仕方ないやつ①



皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日のブログは高円寺店より大杉が担当でございます。



久しぶりのブログです。

さてさて、

オンラインショップで、はたまた実際に京都店へ足を運んで、既にご覧いただいた方も多いでしょう。



「STANDARD」



今までの桃太郎ジーンズからの変わりようにビビった方も多いはず。

「ああ、変わっちまったな」と思う方もいるかもしれません。


まあ、変化したことは確かかと思うのですが、僕も桃太郎ジーンズのジーンズを穿く1ユーザーとしてお伝えするならば「見た目が整えられただけ」かなと。

ただ、そんな一言では皆様の動揺は拭えないと思いますので、気にしてくださっている方々へそろそろ語らねばなるまい…というのが今回のブログです。

語るポイントが多いのでゆっくりお話ししていきます。

文章多めかもしれません。すみません。



今回は「生地」にフォーカスを当ててお話をしていきます。


よろしければお付き合いください。






まー語るポイントはたくさんあるのですが、どこから話していいのやら…。







というくらいこだわりポイントが多いのがこの「STANDARD」。

まず、一番の特徴としては「糊抜き」という工程でしょうか。

「糊抜き」って聞いたことないですよね?


まず、糊についてですが、糊について触れた過去のブログをご覧ください。



高円寺店過去ブログ 「やっぱり生が良い」



ブログを読むのが面倒な方に、ものすごく端折って伝えると生地を織る際には「製造過程での傷防止のコーティング」のために生地に糊を散布しています。

なので、「リジットデニム」や「生デニム」と呼ばれているものには糊がついています。


そして、皆様もお持ちの「出陣」、「銅丹」、「ヴィンテージレーベル」、これらのレーベルは一度洗いをかけているので「ワンウォッシュ」と呼ばれます。

ワンウォッシュされたジーンズの生地の糊はほとんど落ちていると思ってもらって問題ないと思います!

分かりづらいのですが、






出陣の生地です。

シワや毛羽立ちが目立ちます。

これが「ワンウォッシュ」の生地です。


そして、「糊抜き」がどういうものか例に挙げると…

もし「リジットデニム」や「生デニム」の生地は糊が100%ついている状態で、

「ワンウォッシュ」のジーンズの生地の糊が0~10%ほど付着している状態だとしたら、


糊抜きは50%ほど生地に糊が残っている状態のことを指します。



難しいですよね。笑



簡単に言えば、ちょっとだけ糊を落としたというのがこの生地。

なので、糊が残っているおかげで、以前の定番よりもシワの癖がつけやすい。
そして、ちょっとだけ糊を落としているのでリジットデニムよりも柔らかく穿きやすい感じに仕上がっていますよ、というのが特徴なわけですね~

ちなみに、糊がついているのに縮みが出ないのも地味に凄いポイントではないでしょうか。


ざっくり「ワンウォッシュと糊付きのデニムの良い所どりをした」のがこのSTANDARDの生地なのでございます。

仕上がりの方は...





毛羽立ちもなく、履き心地はワンウォッシュに近いのですが、仕上がりとしてはツルっと、のっぺりとしている訳です。

「でも、デニムの荒々しさは無くなっちゃったね~」と思う方も居るかもしれませんが、ご安心を。

私物のJKTを洗濯してみました。


それがこちら。








ビフォー


そして、アフター








目の前のコインランドリーで3回ほどお洗濯をしました。

毛羽立ちが生まれているのが分かるでしょうか?







比較すると、




← 私物 新品 →

表情がだいぶ違って見えるのではないでしょうか?

結局、生地は旧式力織機で織られている訳なので、使い込んでいくとヴィンテージ感というのは出てくると思うのですが、そこに到達するまでの時間や無骨な表情が出てくるまでにもっと時間がかかるようになった、というのも今回の生地の特徴ではないかなと。

でも、特濃の色落ちも大分時間がかかるので、色落ちが遅いことに関して言えば、皆様はもう慣れていらっしゃるのでは?笑


色落ちの着用サンプルに関して言えば鋭意製作中です。

某店長がもう半年くらいで完成させてくれるのでは?と見込んでいます。笑


さて、話を戻します。

他にも「色がより濃く見える」ようにもしています。
(工程の説明もしたいのですが、文章だと難しいので、今回は割愛します。)






”糊がついていて、色がより濃くなった”

察しの良い方であればお気づきかもしれません。

要は「よりメリハリのある色落ちが楽しめる、作り上げられる」のが今回のこのSTANDARDの生地なわけですね。

糊がついているからなのか、滑らかさもあって履き心地も良いので、ピタピタに合わせてもいいかもしれませんね。

ぜひ店頭でお手に取ってみて欲しい所。

少量ではありますが、徐々に直営店舗にも入荷してきていますので、よろしければお手に取ってみてみてください。







さてさて、本日のブログはいかがでしたか?

従来の定番の生地も十分良いのですが、経年変化を気にせず穿いても良い、じっくり育てるのも良い…

個人的にはより多くの穿き方の選択肢が出来るようになったという点と

より多くの方にジーンズを穿いていただくために、古き良きモノづくりに現代らしさを加えた点が、このSTANDARDというジーンズかなと僕は解釈をしました。



ブログを書いている際には「生地だけで凄い情報量だな…」、「文章だと伝えづらいな」と、何度か心が折れそうになりました。笑

ただ、それくらいモノとして面白く仕上がっています!

今後もSTANDARDにご注目ください…!

お次は形にしようか、ディティールにしようか、悩んでおります。笑



本日のブログは、この辺りで。

それでは、また。

高円寺店 大杉

Mail:kouenji@japanblue.co.jp