k.uchida

2023 19 Feb

高円寺店の後でも何度も語りたい。

こんにちは

桃太郎ジーンズ味野本店のウチダです。

 

今回の内容ですが、高円寺店のブログと若干?というかほぼ内容が被る部分もありますが

ご勘弁下さいませ。(大杉店長ごめんなさい(笑))

 

私のブログを何度か読んでしまっている方は既にお気づきかもしれませんが

ジーンズが好きな「アメカジ世代」と呼ばれるミドルエイジです。

そんな20年以上ジーンズ販売に携わっている私が今回お話しするのは「隠しリベット」です。

 

桃太郎公式ブログが現在の形になる前のお店のブログで3回にわたり

「隠しリベット(鋲)」への熱い想いを綴った事が懐かしいですが

今回はサラッと読める程度なのでご安心ください。

 

ジーンズディテールの中で最も好きなディテールが「隠しリベット」なのですが

そもそも「隠しリベット」とは?の方もいらっしゃると思います。

では簡単に桃太郎ジーンズの定番ジーンズでその個所を解説しますと

 

赤丸で示したココになります。

表からは、まるで見えないけど実は隠されていて

ポケットが剥がれないように補強された重要なディテール

それが「隠しリベット」です。

 

因みにこの赤丸部分の裏側はこの様になっています。

リベットの「受け」部分が露出しているのが分かると思います。

ジーンズにおけるリベットは主に生地を重ねた厚い部分を貫き結合させて

縫いだけでは補強しきれない部分を更に補強する役目になっています。

 

もちろん貫き通すためには先が下の写真の様に凸状になっている訳ですが

(リベットの通常の表面がこちらです。)

貫いている生地が出ているのが分かりやすく見えていますね。

現在のリベットは触れた側になるべくダメージを与えないように凸側の先端を潰しています。

 

では、なぜそこまで手間暇をかけてまでリベットを隠す必要があったのか?

 

カウボーイなどが現役で活躍していた時期まで遡るのですが

カウボーイが乗るものと言えば馬

馬に乗る為に必要な馬具と言えば跨る為の「鞍(くら)」

当時の男たちにとって「鞍」は命に次に大事に扱う高価な品で

その鞍にリベットむきだしのジーンズで跨って傷を付けてしまう事が懸念されていました。

「頑丈なジーンズは穿きたいが馬の鞍も傷つけたくない」

 

そこに着目した当時のジーンズメーカーはポケットを縫い付ける時に補強もしつつ

内側に隠してしまえばいいと考え「隠しリベット」が生まれた訳です。

 

現在は特別な職業の方以外は馬に乗る機会はそうそうありませんが

桃太郎ジーンズの手間暇をかけたディテールにも少しづつ注目していただけると

もっと桃太郎ジーンズを穿く事を楽しんでいただけると思います。

 

ジーンズの楽しさを知った20数年前の自身もここから惹き込まれて現在に至ります。

 

なんだかんだで結局長くなってしまったので

この辺りで失礼いたします。

 

MAIL:ajino@japanblue.co.jp
味野店 内田